昨年の8月末に逃去した巣箱があり、巢板をそのまま放置し続けると、どれくらいの期間でスムシが巣箱の中を掃除してくれるのかが知りたくて、手を付けずに放置しておいた巣箱の内検をしました。逃去直後の観察ではスムシの食害は無かったので、逃去の原因は盗蜜もしくは蜜源不足だったと考えています。
逃去したらすぐにスムシが入るはずだと思っていましたので、どれくらいボロボロになっているのかを見るのが楽しみでした。スムシの目的は蜜蝋ではなく、蜂蜜でもなく、育児後の蜂児の排泄物や花粉などを食べて育つ、従って新しい巣脾や汚れていない巣脾は食害されにくい、、、と言われますが、その通りだと思いました。比較的育児歴の少ない巣脾の上の方は原型を保っていました。このままこの巣箱を触らずに放置し、4月に群が入るかどうかも試してみたかったのですが、スムシの繭もかなりあったのでつい掃除してしまいました。
扉を開けると底の金網には大量の糞の塊が、、、
こうして見てみると、下の方はほとんど全て無駄なく食べ尽くして、巣脾だったものが糞になているところを見ると、ついでに蜜蝋も食べちゃってるのではないかと感じます。
上を覗いてみると、、、
巣落ち防止棒が糞落ち防止棒になっています。
天蓋を開けてスノコ上から見ると、スリットの間に集団で繭を作っています。
スノコを外すと隅の一列に多く集まっています。ピンク色に見えるのはカビかなと思っていたのですが、その正体は繭を退けた時に分かりました。
繭を撤去すると杉を彫って溝を作っていました。
現時点ではまだ幼虫の形状と色をしていますね。この後温かくなって来たら茶色のサナギに変化するのでしょうか。
以上、逃去現場からのレポートでした。