巣門の位置と巣門がある壁面の角度を基準に建て方を決定し、樹洞本体が地面に接するのが1点、それ以外の2箇所にクサビ2個、合計3点で安定させます。 設置するにも重箱を乗せるにも断面が水平で平滑であることが必須で、この作業に一番時間がかかります。
これはトースカンという道具で、線を引くのに便利ですが、箱や木片のようなものにペンを乗せても代用できます。
次に線に従ってチェンソーでカット。出来るだけ線に忠実に。
切るときにチェンソーオイルが樹洞内部に大量に散布されることを出来るだけ防ぐために、写真のように外に歯を当てて、オイルが外に飛散するように切るようにします。赤い矢印の方角にオイルの大部分が飛びます。
切った面を平滑にする方法ですが、広い面は定規を当てて、当たるところを削ります。作業台や地面に、理想的には鉄板などを敷き、そこにオイルを薄く塗って伸ばし、その上に樹洞を置いて前後左右、サークル状に動かしますと、出っ張っているところだけが油で濡れて光った感じになります。その部分を削ってはまた鉄板の上で擦り、オイルで黒くなる箇所が増えて来たら平滑が出て来た証拠です。
この樹洞は巣門が2箇所、ひとつは大きく手首くらいの大きさ、もうひとつは木が別れるY字路の付け根を利用した巣門。ピンポン球くらいの大きさです。あとは上下に穴を開けたベニアを貼って完成です。これはケヤキですが、堅木を使う場合にベニアなどを貼るときに、ビスを打つときは必ず下穴を開けることが重要です。いきなりビスをインパクトで締め付けると高確率でビスがねじ切れます。