昨年より何人かお問合せがあったダニ治療のついてのご投稿させて頂きます。
養蜂を始めて3年ダニ治療ばかりして居ます。
因みに治療をしている為今までかなり深刻なダニ寄生群でも消滅はありません。
女王蜂がダニの寄生を逃れてワーカーが何とか春まで保温出来ればリカバリーが可能です。
本日お昼休み久しぶりに内見してきました。
12月に一握りのワーカーとなってしまった古屋群は産卵を促しながら治療、見事復活をしてきました♪
今回の治療方は一昨年までのお師匠さんの治療方ではありませんので、今回は公開させて頂きますm(_ _)m
今回の治療にあたり一昨年迄ミツバチ用医薬品研究の研究をされて居られた学芸員の先生、仲間の獣医師、養蜂店の担当者の方々へご意見を伺いながら進めました。
現役世代、同居家族の介護に手が取られる為、治療には出来るだけ手間の掛からない方法を模索中です^^;
さてアカリンダニの侵入経路は私の群の場合は枯れ蜜期の強群から不調弱群への盗蜜が多いように思います。
アカリンダニはワーカーの体毛へガッチリとくっ付いて新たなコロニーを目指し移動し子孫を残していると考えています。
メントールのもっとも効果的に治療するポイントは夜全てのワーカーか巣へ戻ってきた時出来るだけ多くのワーカーへメントールの臭いが行き渡る事では無いでしょうか?
ミツバチ用医薬品研究されて居られた学芸員の方のお話では…外勤のワーカーの体毛へ付着したダニがメントール臭で体毛から落ちる事はほぼ無いとの事です(^^;;
となると…グルーミングで落とすしか術は無い⁇
そのままダニを付着したままコロニー内へ入り込んでみつばち間を移動するのでは無いかとの事。
メントールの効果とは?どちらかと言えばみつばちの体毛などにメントール臭が付着する事でメントール臭がコロニー内で持続し臭う事で新蜂への移動を阻止しているのでは無いかとおっしゃって居られました。
これがメントールは予防薬と皆さんが仰る事と同じです。
これは皆さんご存知のようにメントールの役割はコロニーへ入り込んだダニがメントールの匂いで新蜂の匂いを嗅ぎ分け難くするのが目的ですね。
大きな巣箱や何段にも積み重ねられた巣箱でダニが蔓延するれば、全てのみつばちへメントールを行き渡せるのは非常に難しいと言われる由縁ですね。
どうやって出来るだけ多くのメントール臭をワーカーの体毛へ付着させるかも重要なポイントとなるように思います。
今期は早くから非常に気温が下がりメントールにて治療が長引き、今回は従来のお師匠さんの方法から巣箱を開ける頻度の低く比較的温度に左右されないハッカ油での治療を試みました。
色々メントールの投与法を試してきた結果、お師匠さんの方法は理に適った方法だと思われましたが、やはり氷点下でワーカーが減ってしまった巣箱を治療とは言え開けるのは忍びないので…気温が低い場合にはこのハッカ油での治療は有効では無いかと思われました。
メントールで最も有効なのはメントールを強制昇華させ出来るだけ多くのワーカーの体毛へメントールを付着させる事。
気温が低い場合はハッカ油の気化を利用。
方法
⚪︎キッチンペーパーへハッカ油を6滴強を染ませ、スノコの上、出来るだけ蜂球の下部へ近い位置に其々2箇所投与、
⚪︎2週間に一度スノコの上と巣門からのメントール臭を確認して臭いが薄れている様なら再度投与を一ヶ月強繰り返します。
日中の気温が高いようなら投与の量を減らして下さい。
⚪︎治療中産卵育児が無ければ逃去する恐れがあります。
※この投与量は私の内寸30センチ強の大型巣箱6段での投与量です。
試される方はご自分の巣箱の適量を考慮して下さい。
⚪︎治療中 出来るだけ巣門は1箇所にし、狭めて下さい。
⚪︎また治療中頻繁に巣箱の中を頻繁に覗いてメントール臭を逃がさないようにしてください。
⚪︎気を付けるべき事は…メントール臭に慣れて居ない群の場合、夜にこの投薬処置をして巣門をトリカルネット等で巣門から驚いてワーカーが飛び出て来ないようにしてください。
⚪︎翌朝トリカルネットを取り外してください。
メントールの投与に慣れて居ない群は投与する度巣門へトリカルネットでワーカーが外へ出てしまわないようにしてください。
その内に臭いに慣れてきます(^_^;)
この治療はコロニー内のダニ寄生蜂が死んで新たなワーカーへ再寄生を予防する事が目的です。
また治療中多くのダニ寄生蜂が死にます。驚かないでください。
女王蜂がダニへ寄生されて居れば…産卵は減ってゆきそのままその群は消滅する運命を辿ります。
女王蜂へ寄生される前に治療する事が大切です。
多くのワーカーを失いつつ新たに産卵をしてもらう事が大切だと考えて居ます。
寄生蜂から新蜂へ入れ替えする事で群は復活します。
※ただ日中の気温が高くなってくる頃ハッカ油の量を減らし、徐々に従来の結晶化ハッカへ移行する事をお勧め致します。
昨年10月より一握り程のワーカーが現在何とか現在復活してきております。
養蜂3年目今までダニ寄生群が今まで消滅した事はありません。
昨年も4回春分蜂をし1回夏分蜂する迄に回復しました^^
ただ今年は治療が長引き群のダメージが大きく分蜂は?
日本みつばち養蜂をしてみて、非常に生命力の強い生き物だと驚かされます。
メントールや蟻酸はアメリカではダニの駆除剤として登録されて居ます。
結論
この気温が低い時期のハッカ油での治療方法は皆さんへお勧めするものではありません。
出来るだけ秋の早い段階でダニ切りをすべきだと実感しております。
また晩秋にダニ治療を持ち込むと苦戦します。
⚪︎ワーカーが少ない状態で治療の為何度も巣箱を開ける事はお勧め出来ません。
⚪︎箱の内体積が大きい場合、上からのメントール昇華では不十分な可能性があり、巣門内壁にハッカ油を染ませたものを投与すると良い。
↓3年前に購入して使用していなかったハッカ油
またスノコの上から治療するには下へ下へとハッカ油の臭気が流れるようにスノコへ蝋付された箇所を綺麗に掃除する事をお勧め致します。
⚪︎持続して高濃度のメントールを昇華させる事は女王蜂の産卵低下に繋がり非常に危険だと思われます。
必ず群の状態を見極めながら治療を進める。
⚪︎一度も試した事が無いのですが…メントール臭ではダニを払えないとの事から、出来るだけダニを外で払ってからコロニーへ戻らせるにはショートニングパテを巣門に塗布し強制的にグルーミングさせる。
これは他の予防処置と併用するのはもしかすると効果ありでは無いかと想像して居ます(^.^)
全て自己責任にて宜しくお願い致しますm(_ _)m
また処方箋無いものを投与する事をお勧めしていません。
治療するしないは個々の主義の問題で否定する事も肯定する事もありません。
治療する派しない派についてのコメントは何卒ご遠慮願いますm(_ _)m
↑さて本日お昼休み奨励給餌、通常メントール24gハッカ油4滴程を投与してきました。
12月に一握りだった群も現在治療の甲斐もあり復活、古屋裏、女王蜂不調枇杷群の底板へ雄蓋が落ちていました。
女王不調枇杷群は雄蓋の量から分蜂はまだ先。
古屋裏群は分蜂する可能性が出てきた為…取り敢えずルアーを発注しました(^^;
また古屋裏枇杷、ダニ治療群全てにどうやら付近の巣から盗蜜へきているようです(-。-;
念の為全群巣門を狭めました。
古屋裏の中群は門番のワーカーが増えています(^_^;)
日曜日迄吹雪いたのでみつばちにとってもこの冬は厳しい冬だったのでしょう。
↑盗蜜へ来ている群はどなたかの飼育群?自然巣群?どちらにしても困りましたね…
巣門番が増えて防御体制に入っております(-。-;
盗蜜のワーカーと古屋裏群が殺し合いになって死傷者が出ています。
↑取り敢えず全群巣門を狭めました。
飼育群なら是非奨励給餌をして欲しい所です…自然巣からなら防ぎ用が無いですね…
古墳群の場所は相変わらず凍土です。
雄蓋の確認は出来ませんでした(ーー;)
やはり同じ敷地内での養蜂でも陽射しと気温は分蜂へ大きく影響するようですね。
↑最近出勤前に酪農家の牛舎で搾りたてのミルクを頂いています♪
搾りたてはさらっとしてお口いっぱいに甘味が残ります(^.^)
さて今年も自宅二階の換気扇へ分蜂されないように早急にみつばちホイホイを設置しなくてはなりませんね(-。-;
毎年近くの養蜂家の飼育群から換気扇へ分蜂され、お部屋の中へ分蜂群が侵入して生活が脅かされています。
是非想像してみてください!
夜お仕事から帰宅して夕食の支度をする為に換気扇のスイッチを入れた途端換気扇のフード内に分蜂していたみつばちが一気にお部屋真っ黒になる程侵入してきます。
外が真っ暗な為明るいお部屋へ侵入したみつばちは暗い夜空へは出て行きません。
夕食の支度も出来ず、家族もお部屋には居られず、外へ避難する羽目になります。
分蜂のみつばちは刺さない?いえいえ人間に攻撃されたと思ったみつばちは刺してきます。
数年前私は分蜂侵入してきたみつばちを駆除しようとして数十箇所刺されました(-。-;
昨年蜂毒のアレルギーが悪化しエピペンを処方するようになってしまいました。
最後にこのサイトの皆さんへお願いです!
付近に住宅がある場合巣箱の設置場所には十分にお気を付けください。
また特殊な場合を除き不特定の方の出入りされるような場所への巣箱の設置はやめて頂きたくお願い致しますm(__)m
大阪府では飼育中のみつばちが通行人を刺し死亡事故があり、府と個人を相手取って長い裁判となりました。
明日は我が身と思い、皆様心して巣箱の設置をして頂くように再度ご確認をお願い致しますm(_ _)m
ウチの蜂は穏やか?それはアナタの幻想です(^^;;
毎年分蜂前にこのコメントをしなくてはならないのは嫌ですが…
あなたの可愛いみつばちが何処かで誰かを傷付けているかも知れません。
是非心して待箱、巣箱の設置場所をご確認を願いますm(_ _)m