もしそうなら、日本ミツバチの飼育において、それを避ける方法はありますか?
日本ミツバチは、一回の婚姻飛行で15匹程度の雄バチと交配すると聞いたことがあります。また、DCAと呼ばれる雄バチの集合場所でも交配することから、厳密には限られた数と空間内での、他の種のような濃密な近親交配は、巧みに避けられているようです。
しかしながら、職業養蜂家の組織、日本養蜂協会www.beekeeping.or.jp/ のマニュアルには、以下のような記述が見られます。西洋ミツバチ飼育の例なので、日本ミツバチとは比較にならないかもしれませんが、日本ミツバチにおいてもハチ場周辺に、同じ女王系の近縁種が増え弱体化にならないか、気になりました。マニュアルにおいては、西洋ミツバチの飼育ゆえに、特定の優秀な女王系統を選抜することを目的としていますが、逆も真なりかなあ~と思います。
『日本養蜂協会の「養蜂マニュアルⅢ P38「雄バチの育成」より一部抜粋 文と表はママ」』
表は、西洋ミツバチについて、ある養蜂場で同じ養蜂場の女王蜂と雄蜂がどの程度の頻度で交配しているか調査した結果です。例数は少ないですが、 周囲5km 圏内に複数の養蜂場が存在している場合、隔離交配を行わなくても60%以上の割合で同じ 養蜂場内交配をしていることがわかります。10km 圏内に養蜂場がないと、隔離状態で特定の女王蜂と雄蜂の交配を行うことができることを示しています。』